横浜みなとみらいの心理カウンセリング

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ー 働くことってなんですか? ー

●A子さん35歳、独身、ベンチャー企業部長

A子さんは大学卒業後、ベンチャー企業に就職しました。
仕事を確実にこなして結果を出し、ミスのない丁寧な仕事ぶりで周囲からの期待も高く、
3年後にはリーダー職に抜擢されました。
お客様からの信頼も得られ、売上は常にトップでした。
期限の迫った仕事があると一人で深夜まで残業し、休日出勤も苦になりませんでした。
残業時間が100時間を超えることが3カ月続きましたが、産業医の指示もきかずに、
残業を申請せず仕事をこなしていました。
A子さんは、部下それぞれが抱える課題への対応に悩むこともありましたが、
仕事に対する達成感で毎日が充実していました。

結婚のため転職する部下

A子さんが30歳を迎えたころ、20代で結婚したいので転職しようか迷っていると相談してきた部下B子さんに
「あなたの人生だから、結婚のための転職があってもいいんじゃない」と答えたA子さんですが、
内心では結婚を焦る女性の生き方に疑問もありました。
キャリアをつけ、仕事にかける女性がいてもいいと改めて自分の生き方に迷いがないことを実感していました。

自信過剰な部下

客先でのプレゼンでミスをした部下C子さんには、前日に進捗状況を確認していましたが、
「明日のプレゼンはバッチリです」と自信満々でした。
翌日、客先でのプレゼンに唖然としました。
間違いに気付かず、パワーポイントの体裁ばかりを整えていたのです。
客先に謝罪した際、マネージャーであるA子さんの責任が重いと指摘されました。
準備不足を気に留めないC子さんに強い口調で注意したA子さんは、後でC子さんに声をかけましたが、
「私、全然気にならないんです。立ち直り早いので」と言うC子さん。
思わず「もう少し気にしたら?」と言うと、「大丈夫でーす」との返事に、
また同じミスを繰り返すと確信しました。

私は発達障害だと言ってくる部下

数人のチームで目標設定を具体的にし、連携をとりながら分担を決めるという会議でのことです。
入社1年目のD君にA子さんが段取りを丁寧に説明した際には、D君は熱心にメモをとっていました。
その日、D君は「今日の会議でのまとめと、流れの確認」という理由で残業していました。
ところがD君は翌日から2日間発熱で休んでしまいました。
出社したD君に様子を聞くと
「会議で話していた内容が分からず、何を優先すればよいか混乱した」と訴えてきました。
そこで、会議当日のD君のメモを見ると、単語の羅列だけで意味をなしていません。
A子さんはD君がやるべきことを再度丁寧に伝えました。
するとD君は「あー、そうだったんですね。僕は3人以上で話をすると何を話しているのか分からなくなる発達障害なんです」とさらりと言いました。
これからどう指導するべきか、疑問ばかりが次々と浮かびました。

考えず、すぐにネットで検索する部下

客先からの提案を具体的な工程にし、それぞれの分担を決めていく会議で、
客先からのオーダーに分からない専門用語が出てきた時、検索が得意なE君がさっと手を挙げ、得意げに答えました。
皆が納得し、次のテーマに入って議論している時、
「先ほどの件は別の検索ではこんな見解もあると書いてありますが、どうしますか?」とE君が発言しました。
E君は議論に参加せず、スマホでずっと検索していたのです。
会議終了後、A子さんはE君に、検索しても違う答えが出るのはなぜか尋ねると、
「ちょっと待ってください」と言って、的確や答えがないか検索しています。
自分で考えようとしないE君に、どう指導すればいいのか、悩みが尽きません。

部下の結婚、出産を機に

F子さんは、2年前に社内結婚し、その結婚式で「33歳だし、子供は一人でもいいから欲しい」と言っていましたが、
結婚式に列席していたA子さんは、自分は結婚というよりは、子供は欲しい。
でも、現実的ではない気がしました。

去年部長職となったA子さんは、給与も上がりましたが、その分会社はノルマを多く求めてきます。
毎日残業続きで目の前の仕事を片付けるだけの日々でした。
F子さんが妊娠し、早く帰宅するようになると、A子さんの仕事量は増え、休日出勤も増えました。
夜、布団に入っても頭が冴えて寝付けない日が続き、産業医から睡眠導入剤の服用を薦められましたが、
眠り過ぎて遅刻したらたいへんと、薬も服用せず、朝、体が重たくても無理やり出勤していました。
そんなある日、得意先からF子さんの仕事に対する厳しいクレームが入りました、
損害額が大きく、A子さんは部長としての監督責任を問われ、減給処分となってしまいました。

自分は何のために働くのだろう?
自分は男性並に仕事をこなし、責任もとらなくてはならない。
男性には家族のために働くという大義名分があるが、自分は…?

A子さんはこれまでの自分を振り返り、結婚も含めて自分の道をもう一度考えてみますと冷静に言い残し、
カウンセリングルームを後にしました。

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